舛谷研究室のページ

Tourism, Rikkyo Univ.

舛谷研究室のページ header image 1

世代論

2006年05月23日 · Area Studies

世代論と言えば、団塊の世代(47-49年生まれ)が定年を迎える07年問題が注目されているが、十年毎の五十年代生まれ、六十年代生まれといった固まりが気になっている。私が感心する論文、コンセプトが三十年代生まれの著者に集中していたのがきっかけだが、生まれ年によってそれぞれの世代が、共通の動かし難い時代感覚を獲得する雰囲気、できごとがあるのではないか。団塊の世代は団塊ジュニア(71-74年生まれ)を文字通り産み出したが、80年生まれの中国人留学生からこんなことを聞いた。
ーー自分の親は文革世代で下放も経験している。お前の頃にはモンゴルに行ってこうしていたなどと聞かされる。それで自分も外に出ることにした。
一般に中国の一人っ子世代は評価が低いが、文革世代で大動乱を経験した世代の子供たちと考えるとちょっとイメージが変わった。そう言えば、三十年代生まれは私の親の世代だった。

コメントは受け付けていません。タグ :

マラヤ大の動物たち

2006年05月18日 · Malaysia

 モントキアラからダマンサラに抜け、クアラルンプールGCCまで来ると、道の向かいにも緑があり、こっちもゴルフ場かと早合点する。信号渋滞で路肩の椰子をながめていると、はらはらと木の葉が落ちてくる。排ガスのせいかと樹上に目をやると、猿たちが椰子の実をむしろうとしている。木の下には子猿も集まって来た。ここはマラヤ大キャンパスの西縁に当たる。クアラルンプール市内南西、3キロ平方に及ぶ校地はバンサの隣だ。テレコムビルの麓の緑はすべてキャンパス。
 私の研究室は芸術社会科学部の青屋根の三階だが、外廊下の横の木は猿たちの遊び場で、ドアを開けたとき目が合って困る。南郊外のプトラ大は元農大で緑が多く牧場さえあるが、猿はマラヤ大でしょうと言われた。学生が入寮して最初に注意されるのは、窓の鍵を閉め忘れないこと。猿が乱入して部屋を荒らされる。リゾートのバンガローの注意事項と同じだ。
 猿くらいで驚いてはいけない。学内にリンバ・イルム(智慧の森)という植物園があり、毎月第一土曜朝にガイドツアーがあるほどのジャングルだ。ここをねぐらに鳥も様々だが、飛ぶのは鳥ばかりでなく、リスが階段を駆け上がって向かいの木に飛びつく。モモンガではあるいまいし、初めは目を疑ったが最近慣れてしまった。
 キャンパスの中央には湖があり、ボート漕ぎが楽しめる。卒業式シーズンには全国から訪れる卒業生父兄のために移動遊園地が開かれるくらいだから、ボートくらい当り前かも。公園だか何だかわからなくなる。各学部、寮にはそれぞれ食堂があり、ほとんどが屋外だが、私のお気に入りはゲストハウス隣の基礎科学部の食堂。密集した竹薮をながめながらのランチは落ち着く。客が立ち去ると片付けより先に雀が群がる。カレーを食べて大丈夫なのだろうか。
 LRT駅までの学バスがエンコして、水辺の道を歩いていたときのこと。目の端に四つ足の動物が映った。野良犬はちょっと嫌だと思いつつ歩を進めたが、動物は長くてなかなか視界から消えない。はっとしてよく見ると全長1メートル以上の大トカゲ。爬虫類特有の怒り肩で悠然とからだをくねらせている。さすがにびっくりして凝視したが、湖の護岸の横穴に戻って行った。我に返ると立ち止まっているのは私だけだった。

[続きを読む →]

→ コメント(3)タグ :

立教チャペル

2006年05月07日 · Tour

060507_1325~001.jpg
池袋キャンパスのチャペル(立教学院諸聖徒礼拝堂)へ行く。ゼミ一期生の結婚式。
ここで式をあげるのはなかなかたいへん。校友、教職員なら即オッケーというわけではない。結婚準備のページによると、最低六回は二人で足を運ばなければならない。でも、それだけのことはあったようで、少しもそらぞらしさはなく、素直に泣ける環境。パイプオルガンも聖歌も生演奏で、今日は特に声が通ると思ったら、新婦の友人のオペラ歌手だった。写真は正面だが、出ようとして後ろを向くと二階席を発見。こちらにもステンドグラスと、イエス誕生の絵が飾ってある。式後の披露宴は第一食堂。乾杯の音頭なのに、気合いを入れ過ぎて長々とあいさつしてしまった。
いずれも1918年建築の都選定歴史的建造物。立教では他に本館、図書館旧館が指定されている。簡単に高層化できないのは、苦しいところでもある。同時期に寄宿舎として建てられた2、3号館も選定されているかと思いきや、今年3月のリストではなぜか外れていた。

コメントは受け付けていません。タグ :

星洲日報文芸副刊「後浪」

2006年05月04日 · Malaysia

マレーシアに限らず華人文学の主要媒体は華字紙の文芸欄である。日本だと日曜版など、別刷りになっていることがあるが、「文芸副刊」と呼ばれるそれは、さながら新聞の付録の雑誌だ。星洲日報の日曜版「星洲広場」の中の「文芸春秋」、南洋商報で火曜と土曜に付される「南洋文芸」が主な文芸副刊で、東方日報の「東方文芸」(当初火曜、現日曜)を加えてもよいだろう。「後浪」は星洲日報木曜版で2005年からはじまった新しい文芸副刊だが、既存の執筆者でなく八字輩(80年代生まれ)以降の作品を掲載している。編集も投稿もたぶん読者も同世代だが、従来の学生向けの作文ページと違い、文芸としてのレベルを維持していることは特筆される。いずれは「文芸春秋」に投稿するような人材を輩出しつつある。「浪来了」は2006年以降の「後浪」作品を掲載したブログ形式のウェブだ。デザインも含め、編集担当の孫松清の手腕には感心する。URLの通り正にニューウェーブで、シンガポール90年代の文芸誌「后来」を彷彿とさせる。

コメントは受け付けていません。タグ :

観光演習

2006年04月28日 · FYI

GeNiiを使って、自分のテーマ(地域×トピック)についての学術雑誌論文を3点以上探し、引用形式に従って参考文献表を作成せよ。
書式はA4用紙にワープロ打ちで、学生番号、氏名および自分のテーマを明記し、その下に発見した参考文献を列挙する。
※5号館5階学部事務室前の舛谷のメールボックスに提出すること。

コメントは受け付けていません。タグ :

Malaysian Chinese Bloggers Directory

2006年04月28日 · Malaysia

馬華(Malaysian Chinese)ブログ一覧が、Malaysiakini中国語版からリンクされていたので見てみた。配列順がよくわからないが、ブログ集成「有人部落」をはじめ、DAPの林吉祥や、東方日報の常連執筆者李万千、楊善勇、潘永強や黄泉安 (Jeff Ooi)ら論客の個人ブログが並んでいる。マラヤ大新青年協会や中国語劇情報部など団体ブログも含まれている。私のとっては馬華作家潘碧華や民間史家李永球らのブログがうれしい。70年代マラヤ大華文文学会ブログなどという珍品もあり、マレーシア華人の小さいながらも多様な言論界の見取り図が思い描け、わくわくする :)

コメントは受け付けていません。タグ :

Yahooの検索結果がGoogleだった頃

2006年04月26日 · Computer&NET

Yahoo! JAPANで検索すると、カテゴリ登録分以外のウェブ検索結果が、Google検索で出てきたときがあった。調べてみると、2004年の5月末にYahoo独自の検索エンジンに切り替わったらしい。Google以前はNTTのgooを使っていたこともあるそうだ。YahooとGoogleが統合されているようなイメージで、今となっては懐かしくも興味深い。
Yahoo! JAPANがGoogleからYSTへの検索エンジン切り換えを実施」(CNET Japan, 04.5.31)

→ コメント(1)タグ :

スカパーの外国語放送

2006年04月14日 · Language

1年ぶりにスカパーに再加入した。マレーシアの衛星放送アストロで視聴していた鳳凰衛視台が見たいから。鳳凰台は香港発、大陸を含む全球華人向け衛星放送局。CCTVよりずっとプロバガンダ色がうすく、面白い。日本では楽々チャイナに含まれている。ブロードバンドネット経由で安く見られるようだが、スカパーの設備がそっくりあるので再契約に踏み切った。ちなみにマレーシアでよく見たチャンネルはこれと現地華人ネタのアストロAEC。この間にスカパーの外国語放送も様変わり。CCTV大福に加え、中国の国際放送、CCTV-9も加わった。今月からは最初に契約するであろう、よくばりパック(¥3500/月)に韓国KBS WORLDが参加。ジャンル別ではバラエティに入っているSo-netチャンネルも何か変。旧バイオチャンネルでは人工衛星から見た緑の地球を延々と流していたチャンネルだが、今や韓国、台湾、シンガポールのドラマ、ドキュメンタリー(日本語字幕)がめじろ押し。独自の中国語講座(エンレイの快楽的中国語)まである。いったいいつからこうなったのだろう。

コメントは受け付けていません。タグ :

格安航空専用ターミナル

2006年03月26日 · Tour

3月23日、マレーシアで格安航空専用ターミナル(LCC: Low Cost Carrier Terminal)がオープンした。場所はKLIAより街寄りでスパンサーキットそば、すでに貨物ターミナルがある場所だ。体育館のような到着ロビー。
lcc1.jpg
発着ボードはエアアジアで真っ赤。
lcc20.jpg
KLIAへの乗継ぎは今のところシャトルバスのみ(RM1.5)。市内へのアクセスはSKYBUSという15-30分おきにKL Sentralと行き来する直通バス(RM9/75分)が便利か。Nilai(KTM)とSalak Tinggi(KL Transit)へもバス便有り。タクシーは普通のメータータクシーに乗れてお得。市内タクシーは空港発がAirport Limoに限られるKLIAへ送り、LCCに回り空港から市内へというのが新しい流れのよう。KLIAは便数が減ったので、知人はAirport Limoを辞めて市内ホテルのリムジンドライバーになった。
3月26日にはシンガポールに格安航空専用ターミナルがオープンし、シンガポールの格安航空会社タイガーエアウェイズが発着するというが、今のところエアアジアの便数、行き先が圧倒的。シンガポールはチャンギ第2ターミナルから無料シャトルバスで10分というが、今月は格安航空ハブの競争がはじまった記念すべきときなのかもしれない。

コメントは受け付けていません。タグ :

産関演習

2006年03月13日 · FYI

06年度は産関演習4、卒論演習、卒論の3科目があり、05年度演習3履修者は前年科目の取得状況に関わらず登録することができます。
いずれの科目も池袋キャンパスで、水曜午後に舛谷が担当します。
a.これらの科目を継続履修しない人は、4/5,14時からの学科オリエンテーションまでに舛谷宛連絡してください。これを怠ると演習科目と重なる他の科目が登録できない場合があります。
b.これらの科目を継続履修する人は、演習4第一回目(4/12水4限-X105)に出席し、舛谷に履修の意志を伝えてください。

コメントは受け付けていません。タグ :