プロ作家がほとんどいない東南アジアの文壇において、奇跡的に44年の長きに渡って刊行され続けていた華語文芸誌『蕉風』(Bulanan Chao Foon)がこの2月、488号で事実上停刊した。 1955年に方天(張海威 [...]
Area Studies
マレーシア華人による戦後の文学論争
1998年10月07日 · コメントは受け付けていません。 · Malaysia
馬華文学(マラヤ/マレーシア華語系華人文学)は中国五四運動の影響で生まれた口語文学運動である。その後も社会主義的な“現実主義”を「モダン」として1980年代以降“現代派”と呼ばれる台湾経由の「ポストモダン」さえ生み出す [...]
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シンガポール・マレーシアを読む8冊
1998年10月07日 · コメントは受け付けていません。 · Book, Malaysia
原不二夫編訳『マレーシア抗日文学選』(勁草書房、1994) マレーシア文学の翻訳には、本国で映画化もされたアハマッドの『いばらの道』(勁草書房)や、香港で映画化されて主題歌がスタンダードになった方北方の『ニョニャとババ [...]
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中国における東南アジア研究
1997年11月07日 · コメントは受け付けていません。 · Area Studies
1997年夏、日本学術振興会特定国派遣研究者事業によって中国北京市、福建省、広東省に渡航の機会を得た。現地で見聞きすることのできた範囲で中国の東南アジア研究状況を紹介したい。今回の研究課題は「中国における華僑華人研究」 [...]
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カンボジアの華僑ライフ: カンボジア国民としてたくましく生きる「華人」たちのエネルギー
1995年05月07日 · コメントは受け付けていません。 · Cambodia
1993年の国連監視の総選挙の時は、日本からも自衛隊や選挙監視ボランティアが派遣され、「カンボジア」の文字が踊らない日はなかった。1994年はODA(政府開発援助)が実際に始まって、少しは話題になった。そんなカンボジア [...]
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上海租界の深く暗い世界
1995年02月07日 · コメントは受け付けていません。 · Area Studies, Tour
ジャズが鳴り、艶やかなチャイナドレスが光るモダンな歓楽街だけがオールド・シャンハイのすべてなのだろうか。旧フランス租界のダスカ(大世界)で、胎内巡りを思わせる細く暗い階段を上っていると突然不安に襲われることがある。魔都 [...]
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インドシナの華人社会−カンボジアを中心に−
1994年06月07日 · コメントは受け付けていません。 · Cambodia
カンボジアの中国系住民(華人)は1960年代には50万人を数え、内カンボジア国籍の外籍華人は20万人であったという。当地にも主要な方言集団(五大幇)は揃っているが、近50年は農村部にも進出した潮州人が8割を占め、都市に [...]
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書評『華僑コネクション』
1993年11月07日 · コメントは受け付けていません。 · Area Studies, Book
(樋泉克夫著 新潮社 1993) 華僑・華人研究者は常に経済的側面からの情報を要求されがちであるが、本書はそうした関心に充分答えつつも華人存在の根源に迫ろうとした、著者の「最初の試みであり、出発点」である。華人研究は一 [...]
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インドネシア華人の言語生活
1992年05月07日 · コメントは受け付けていません。 · Indonesia
はじめに インドネシアの代表的Non-Pribumi(非原住系)である華人は、総人口1臆5千万のインドネシア共和国にあっては比率こそ低くなるものの、その数600万人*1は世界の華僑の8割を抱える東南アジアにおいて2割強 [...]
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現代ベトナム華人の文芸と華語教育
1992年03月07日 · コメントは受け付けていません。 · Vietnam
1975年以降のベトナム華人の状況は、通常ソースとなるべき東南アジア華人間の情報として漏れ伝わることも稀である。なぜなら南北統一以前の有力な華人にとって、統一は北による南の占領にほかならず、国際的な華人社会では台湾やア [...]
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